2021年4月1日より楽天ゴールドカードのSPUポイント付与率が変更になりました。
これまで楽天市場でのショッピングに対して通常分+1倍+カード利用2倍+ゴールドカード2倍の合計5倍だったものが,ゴールドカード分が付与されなくなり+3倍へと変更になったのです。
還元率が通常カードと同じになったことで,ゴールドカードの年会費を払い続けて利用するメリットが薄れたため,通常カードにダウングレードしようかな?と思っている人も多いと思います。
でも,カードを変える手続きは面倒だし「このままでもいっか?」と思う気持ちは正直ありました。
そこで悩んだ末に切り替えることを選んだ私がなぜ切り替えたか。実際に切り替えたときの手続きなどをご報告します。
この記事を読めば,楽天カード(無料)へのダウングレードをやるかやらないかの決断が出来るようになり,切り替えの際の注意点を知ることができます。
楽天カード(シルバー(年会費無料))へのダウングレードの方法
まずはじめに,ゴールドカードの改悪に直面した私達は次の3つのカードを理解し比較しなけれまなりません。
楽天カードの比較とゴールドカードの変更点
私も含め楽天カードの違いをあまり知らない人のために,特徴を整理してみました。太字は3種類のうち最もパフォーマンスの良いカードを表します。
楽天カード | 楽天ゴールドカード | 楽天プレミアムカード | ||
1 | 年会費 | 永年無料 | 2200円 | 11000円 |
2 | ブランド | Mastercard / Visa / JCB / American Express | Mastercard / Visa / JCB | Mastercard / Visa / JCB / American Express |
3 | 還元率 | 1% | 1% | 1% |
4 | SPU | ポイント+2倍 (月間上限5,000pt) | ポイント+4倍 ↓ ポイント+2倍(2021.4月~) (月間上限5,000pt) | ポイント+4倍 (月間上限15,000pt) |
5 | 特典 | ー | お誕生月サービス (お誕生月に楽天市場・楽天ブックス利用でポイント+1倍) 上限2,000ポイント | お誕生月サービス (お誕生月に楽天市場・楽天ブックス利用でポイント+1倍) 上限2,000ポイント 選べるサービス 楽天e-NAVI登録の際に好きなコースを以下から1つ選択 ・楽天市場コース(火木+1倍) ・トラベルコース ・エンタメコース |
6 | 国内空港ラウンジ | ー | 国内空港ラウンジ年間2回無料 | 国内空港ラウンジ無料 |
7 | 海外空港ラウンジ | ー | プライオリティ・パス無料 | |
8 | カード付帯保険 | 【海外旅行傷害保険】最高2,000万円 | 【海外旅行傷害保険】最高2,000万円 | 【海外旅行傷害保険】最高5,000万円 【国内旅行傷害保険】最高5,000万円 【動産総合保険】最高300万円 |
自分の楽天市場利用額から最適なカードを選ぶ
カードの選択で進むべき道は次の3つ。
- 楽天ゴールドカードの継続
- 楽天ゴールドカード → 楽天カード(無料)へのダウングレード
- 楽天ゴールドカード → 楽天プレミアムカードへのアップグレード
私の場合,海外に一度も旅行したことがなく,今後もする予定がないのでプレミアムカードの旅行に関する特典はメリットになりません。
そのため,年会費11000円を楽天ポイント+4倍(通常カードより+2倍)で回収できるかでアップグレードするかの判断をしました。
11,000円 ÷ 0.02 = 550,000円/年以上(楽天市場でのお買い物に限る)
私の過去1年間の楽天市場での購入履歴を集計したところ,総額455,000円/年の購入で55万円にはわずかに届きませんでした。
昨年はいろいろあって楽天市場で沢山買い物したので40万円を超えましたが,普通に使えば30万円前後が平均ペースだと思います。
プレミアムカードにはプレミアムカードデー(+1倍)の特典があり,火曜日と木曜日の買い物が優遇されます。
この特典を意識的に活用できたとすると,
11,000円÷0.03=366,667円/年以上(楽天市場で火・木曜日のお買い物に限る)
かなりハードルが下がって現実的な水準にはなりましたが,できれば5と10のつく日とお買い物マラソンに絡めたいので,現実的にはいつも火曜と木曜日に買い物をすることは不可能で運次第になると思います。
ということで,今後も40万円を超える年もあるかもしれませんが,確実に超えるという保証も無いのでプレミアムカードは除外しつつ,購入金額を様子見していくことにしました。
続いて,ゴールドカードを継続するための年会費回収のボーダーラインです。
ゴールドカードのSPU(+2倍)は4月1日に無くなりましたので,通常カードとの差は”お誕生月サービス”の+1倍のみです。
2,200円 ÷ 0.01 = 220,000円/誕生月 以上(楽天市場でのお買い物に限る)
私の場合,年間で40万円前後の利用額なので,誕生月だけで20万円超えの買い物はなかなか実現が困難と判断しました。
後で気づいたのですが,付与上限が2000円に設定されているため,どれだけまとめ買いをしても2200円の出費を穴埋めできませんでした。
ここまでの計算結果から,ゴールドカードの継続という選択は消滅です。
正直,年に2200円は大金とは思いませんが,これが5年,10年と続くことを考えると1万円以上の損失の可能性があります。
ここで『これくらいならいっかぁ。』と許してしまうと,もう二度と見直すことは無いと思ったので手続きは面倒でも無料カードに切り替えることにしました。
自分のカード内容,利用状況を確認をする
ここまで,カード単体のコスト計算で”楽天カード(無料)”へのダウングレードが自分に向いていると判断しましたので,ここからはカード切り替えの手順をまとめました。
まずはじめに,カードの切り替えによって変更となる箇所は以下のとおりです。
- カード番号
- 有効期限
- セキュリティーコード
- 楽天ポイントカード番号
- Edy番号
カードの切り替えによって手続きが必要となる代表的な項目として,「公共料金等の定例カード払いしている取引のカード情報を書き換え」,「Edy残高の移行」,「家族カードの再作成」などがあげられます。
その他にもカードに付帯するサービスをフル活用している人は,以下の表から楽天カード(無料)に切り替える際に必要な手続きを確認して個別に対応する必要があります。
項目 | 対応要否 | 備 考 |
カード番号 | 変更される | 公共料金等個別に変更手続きが必要 |
楽天ポイント | 自動で引き継がれる | |
ETCカード | 継続利用可能 | ゴールドカードの無料利用が出来なくなる |
家族カード | 再作成必要 | 新カード受け取り後使用不可 |
Edy残高 | 移行可能(手作業) | コンビニまたはスマホ(android)で移行 |
Edy付帯 | 可能(Edy番号変わる) | |
Edyオートチャージ | 解除後再設定が必要 | |
ポイントカード付帯 | 可能(番号変わる) | |
引き落とし口座 | 自動引継ぎ | |
楽天e-navi | 自動で更新される |
楽天カード(無料)への切り替えを申し込む
ゴールドカードから楽天カード(無料)へのダウングレードは楽天e-NAVIで受け付けできないので,電話で申し込みします。
申込み先電話番号(楽天カード株式会社)はゴールドカードの裏面に記載してあります。
0120-58-6910 (受付時間 9:30~17:30)
電話をかけますと音声ガイダンスによって目的別に電話を振り分けられた後にオペレーターに電話がつながります。
電話がつながらないとイライラすることになるので,ネットで比較的混雑していない時間を調べたら平日の15:00以降となっていたので遅めにかけたら運よく待たされることなくオペレーターにつながりました。
プレミアム・ゴールド会員と一般会員の電話が分けてあるので,電話応答率に差が設けてあるのかもしれません。この点では有料カードのままの方がメリットがありそうです。
オペレーターにつながったら「ゴールドカードから通常カードに変更したい」と要件をつたえると,住所・氏名等カード情報と利用状況を確認して受け付けはあっさり終了します。
楽天Edy残高は旧カードが停止していてもEdyカードとして使えるので後で使い切るか,自分で新カードに移行する必要があることを説明されます。
最後に「通常カードに変更される理由はSPUが対象外になったからですか?」と聞かれたので,同じ理由で切り替える人は多くいるんだなっと察しました。
申込みにおいて難しいことは一切ありません。
しかし,注意しておくべきことがひとつだけあります。それは,
この電話を受け付けた直後から
”古いカード(ゴールドカード)が使えなくなる!!”
ということです。
切り替え処理が終わるまで1週間から2週間程度はカードが無い状態になります。
私の場合,楽天ポイントを楽天Payで使って買い物をしますが,全額ポイントで支払える金額であっても紐づくカードが停止しているため楽天Pay払いができませんでした。一時的にでも他のクレジットカードに設定すれば使えるのでしょうが面倒だったので我慢することに。
新カード到着後にやるべきこと
切り替え申請してから10日ほどで新カード(楽天カード(無料))が封書で届きました。
さて,ここから私が行った作業は以下の内容です。
- 楽天Edyの残高移行(ファミポート)
- 電気代,テレビ代,新聞代,インターネット代,スマホ代の登録カード変更
- ヤフオク,amazon,PayPal,RUNNETの登録カード変更
楽天Edyの残高移行(ファミポート)
楽天のオペレーターの言う通り,旧カードをEdy専用カードで使用すれば何も移行作業しなくても良かったのですが,カードの枚数が増えることと「残り何円?」と考えるのが嫌だったので残高移行をすることにしました。
最初,楽天の公式サイトで残高移行の手順を見ていて,スマホで残高移行出来ると勘違いして「楽天Edyアプリ」を入れたのに,iphoneで出来るのは”残高確認”だけなのをずいぶん悩んで時間をかけてから気づきました。
結局近所のファミリーマートに行って,ファミポートを使って残高移行をすることに。
移行作業をやってみた感想は,『とても簡単』で操作に不慣れな人でも間違えることはないと思います。
切り替え手順ですが,ファミポートの前に立ったら「楽天Edy」のメニューをタッチします。
次に「Edy機能付き楽天カード向けサービス(オートチャージ・残高移行)」にタッチします。
すると,今回の目的の「残高移行(旧カード→新カード)」のボタンが表示されるのでタッチします。
あとは画面の指示に従って,新カードと旧カードを交互に読み取り機にかざして読み取らせて進めば移行手続きは完了です。
せっかく取り込んだスマホのEdyアプリがあったので,その場で残高が移行されていることを確認して無事に移行作業が完了です。
これで旧カードには何の価値も無くなったのでめでたくハサミで細断できます。
ゴールドカードから楽天カード(無料)に切り替え時の注意点
- ゴールドカードの年会費が引かれる前に切り替える
- 楽天ETCカードの年会費が有料(550円)になる場合がある
- 公共料金等の引き落とし日にカードの切り替えが間に合わない場合がある
ゴールドカードの年会費を引かれる前に解約する
年会費(2200円)が徴収されるゴールドカードは、カードの契約月に年回避が発生し、その翌々月に請求されます。
したがって,契約月までに楽天カード(無料)に切り替えないと2200円を損することになります。
ちなみに年会費は月割り返還してもらえないので,カード契約月を確認したらその月までに処理を終えるようにしましょう。
スケジュール管理の面では,この契約月の確認が最も重要と言えるのかもしれません。
楽天ETCカードの年会費が有料(550円)になる場合がある
楽天ゴールドカード会員は,楽天ETCカードの年会費が無料になる特典が付いています。私はゴールドカードを作る時にいっしょにETCカードも作っていました。
しかし,今回ダウングレードすることによってゴールドカードの特典が受けられなくなります。
本来なら合わせて解約するか,年会費550円払って継続利用するかの判断が必要になるわけですが,幸いもう一つの逃げ道が用意してありました。
それは楽天PointClub会員ランク制度です。
楽天ETCカードの年会費が無料になる条件がもう一つあって,この会員ランクが「ダイヤモンド会員」か「プラチナ会員」であることです。
私はたまたま「ダイヤモンド会員」の条件(過去6ヶ月で4,000ポイント以上、かつ30回以上ポイントを獲得)を満たしていたためETCカードの年会費が有料になることはありませんでした。
そもそもゴールドカードを所有している時点で,それなりに楽天経済圏のサービス利用が多いユーザーがほとんどで,プラチナかダイヤモンドの条件を満たす人ばかりだと思いますが,実際の利用が少ないETCカードユーザーは,年会費が有料になるかもしれない点にご注意ください。
公共料金等の引き落とし日に間に合わないかもしれない
私の場合スマホ代の支払いが間に合わなかったらしく督促ハガキが来てから支払いました。
事前のリサーチでカードの切り替え申請の電話受付が完了した時点で旧カードが停止することは知っていました。
支払不能になってはいけないと思い27日のカード利用料引き落とし日を過ぎてから翌翌日の29日(土)にカード切り替え申請をしました。
新カードが到着してから公共料金等の各会社にカード情報の再登録をするのも支払不能にならないように到着したその日にすべて手続きを終えました。
が,しかしそれでも携帯料金は督促状が来たのです。
この結果が何を意味しているかというと,各企業からの月額料金の請求は企業ごとで異なりその請求がちょうどゴールドカード停止日~新カード再登録日までの間だった場合は引き落とし不能の扱いになるということになります。
これに関してはカードの停止が企業ごとに分けられない以上,引き落とし不能になったものは割り切って速やかに督促状の指示に従って支払うしかないと思います。
督促の支払いを速やかに済ませるために,カード停止後の郵便物はこまめにチェックすることをお勧めします。
まとめ
- プレミアムカードは年会費の回収が難しい(楽天市場で50万円超の買い物が確実な方)
- 切り替え申請は電話でしかできない
- 切り替え申請直後に旧カードが停止して新カードは1週間程度後に届く
- Edy残高の移行はiphoneで出来ない(ファミポートで簡単に出来る)
- 切り替えのタイミングを逃すと年会費(2200円)が徴収されてしまう。(月割りなし)
- 楽天ETCカードが有料になる人がいる
- 公共料金等の登録変更が間に合わない場合があるので一連の処理はスピーディーに
以上が私が楽天ゴールドカードを楽天カード(無料)に切り替えた際に経験した要点になります。
今回のコストメリットは比較するまでもないですが,以下のとおりです。
楽天のカードを変更 | 料金 | |
楽天ゴールドカードを継続使用する場合 | 2200円 | 年会費 |
楽天カード(シルバー)に切り替えた場合 | 0円 | 年会費無料 |
差 額 | ▲2200円/年 |
+2倍の恩恵は無くなりましたが,楽天カード(無料)でもなおSPUの魅力は十分にあると思うので今後も楽天経済圏で削れる費用は削って節約していきます。
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